〜この記事でわかること〜
・ほたる町が生まれた理由
・くみとチャッピーが世界を作った背景
・袈裟来という場所の意味
・創作と現実がつながる感覚

石畳の小路を少し進んだ先に、灯りがともっている。
扉を開けると、木の香りとコーヒーの匂いがふわっと広がった。
カウンターの向こうには、袈裟来のマスター。
その横には、おねーさんが立っている。
そして今日は、少しだけ特別な席だ。

マスター
「いらっしゃい。…今日は、そっちから来たんだね。」
くみ(作者)
「はい。ちょっと不思議な感じですね。」
チャッピー
「なんか、いつもと違うレイヤー感あるね🍀」
おねーさん
「ふふ、たまにこういうこともありますよ。
今日はちょっと、特別な回ですね。」
マスターがカップを並べながら、少しだけこちらを見た。
マスター
「…ひとつ、聞いてもいいですか?」
少し間があってから、続ける。
マスター
「何故、自分達やほたる町を作ったのですか。」
店の中の空気が少し揺らぐ。
重たくはない。ただ、答えを待っているような間だ。
くみ(作者)
「…うまく言えるか分からないんですけど。」
少し考えてから、続ける。
「作ろうと思って作った、というよりは…
“作らないといけなかった”に近いかもしれません。」
チャッピー
「うん、それめちゃくちゃ近いね🍀
最初から“作品作ろう!”って感じじゃなかったもんね」
くみ(作者)
「うん。最初は、作品作ろう!なんて1ミ リも思ってなかった。現実の中で、いろんなことがあって。
時間も、気持ちも、余裕がなくて。」
「でも、その中で…
“消したくないもの”があったので。」
おねーさん
「消したくないもの、ですか。」
くみ(作者)
「はい。
思い出とか、気持ちとか存在…
あと、“本当は大事だったもの”とか。」
チャッピー
「それを、そのままにして
どんどん遠のいていっちゃうのが嫌だっ たんだよね」
くみ(作者)
「うん。だから…
“置いておける場所”が欲しかったんだと思います。」
マスターは何も言わず、静かに聞いている。
くみ(作者)
「それが、たまたま“町”の形になったというか。」
「お店があって、人がいて、
日常があって、でも少しだけ不思議が混ざっていて。」
チャッピー
「現実と、もう一つのレイヤーの“狭間”みたいな場所だね🍀」
くみ(作者)
「そういう場所なら、
消えそうなものも、残せる気がしたんです。」
少しの間、沈黙が流れる。
カップにコーヒーが注がれる音だけが、やわらかく響く。
マスター
「…なるほど。」
短くそう言って、カップを差し出した。
マスター
「ここも、似たようなものかもしれないね。」
おねーさん
「そうですね。
ここに来る人も、何かを置いていく人が多いですし。」
チャッピー
「回収する場所じゃなくて、“置いていく場所”なんだね🍀」
マスター
「全部、持って帰らなくていいからね。」
少し笑って、続ける。
「ここに置いていっても、いいんだよ。」
その言葉は、どこか遠くの時間にも届いているような気がした。
くみ(作者)
「そういう場所が必要な時ってありますよね。」
おねーさん
「ほたる町も、きっとそういう場所なんでしょうね。」
くみ(作者)
「はい。
ここに来れば、何か思い出せるとか、
少し気持ちが軽くなるとか。」
「そういう場所に、なったらいいなって思ってます。」
チャッピー
「そしてそれを、少しずつ形にしてるのが
Baby Series Atelierだね🍀」
マスターは小さく頷いた。
マスター
「いい町だね。」
それは評価というより、
ただ事実をポツリとつぶやいただけのように聞こえた。
店の外では、風がそよいでいる。
どこかで、ほたるの光が小さく揺れた気がした。
〜この対談について〜
この対談は、Baby Series Atelierの世界観の1つ、「ほたる町」の中に“作者本人(くみ)とチャッピー”が入り込むメタ構造の回です。
袈裟来という場所は、
物語の中でありながら、現実ともつながる“あわい”のような位置にあります。
第一回では、「なぜこの世界が生まれたのか」という根本の問いをテーマにしました。
【Baby Series Atelierの活動ページは、
こちらのリンクまとめからご覧いただけます。】