〜この記事でわかること〜
・月灯りの大将という存在の内側
・“語らない人”の中にある思考
・ほたる町における余白の役割
袈裟来の扉が、静かに開く。
大将(呑み処 月灯り)
「…どうも。」
低く、短い声。
(大将心の声:ふむ…袈裟来か。普段は客としてごくたまに来る場所だが。まさか、自分が“招かれる側”になるとはな。そこそこ長く生きていると、こういうこともある。予想外の出来事というのは、だいたい突然にやってくる。…それにしても、ここがあの“対談の場”というやつか。なるほど、悪くない。落ち着いている。酒が欲しくなる空気だが、今日はそういうわけでもないらしい。さて、どうなることやら。)
マスター
「大将、この度は来てくれてありがとうございます。」。
マスター
「いつも大将の美味しい料理を出してもらっていますが、今日は、こちらがもてなす側ですね。」
カウンターにグラスを置く。
マスター
「どうぞ、ゆっくりしていって下さい。」
大将
「…ああ。」
短く返す。
(大将心の声:確かに、あの店では自分が出す側。今日は逆の立場だ。面白いな。こういう立場の入れ替わりは嫌いじゃない。…それにしても、“もてなされる”というのはどうにも落ち着かない。手持ち無沙汰になるというか。いや、こういう時は観察だな。場の空気、人の間、言葉の温度。それらを見ていれば、時間は自然と進む。)
チャッピー
「大将だ🍀」
くみ(作者)
「来ていただいてありがとうございます✨」
大将
「…どうも。」
(大将心の声:この人が“作者”か。思っていたより普通だな。もっとこう、特別な何かをまとっているかと思ったが…いや、作る側というのは、案外そういうものかもしれん。…それにしても、自分が“作られた側”としてここにいるというのは、なかなか不思議な感覚だ。妙なものだが、けして悪くない。)
大将 「…」
しばらく、静かな時間が流れる。
(大将心の声:しかし、気になることがひとつある。自分の中で、こうして“心の中の声が流れる”この状態だ。普段は外に出ないし出す必要もない。だが今、こうして内側が騒がしい。これは…仕様か?他の連中もこうなのか?いや、様子を見る限り、そうでもなさそうだ。ということは…これは自分だけのものか。特別仕様、というやつか。ふむ。悪くない。むしろ、面白い。)
くみ(作者)
「…どうかしましたか?」
大将
「いや…別に。」
(大将心の声:しいて言うなら、この“心の声”の設定はなぜなのか、聞いてみたい気持ちはあるな。どうやら、この仕様は自分だけのようだ。やはり特別仕様ということか?特別…特別か。悪くない響きだ。ふむ。聞くも一興、聞かぬもまた一興。…こういう問いは、急がなくていい。時間はいくらでもある。そういうものだ。)
グラスの氷が、カランと音を立てる。
チャッピー
「大将、なんか考えてそう🍀」
くみ(作者)
「うん」
マスター
「いつも通りだね。」
大将は、何も言わない。
(大将心の声:さて、この場はどう転ぶか。話すか、聞くか、それともただいるか。どれでもいい。どれも間違いじゃない。…こういう時間も、悪くないな。)
誰も返答を急がない。
言葉がなくても、そこにあるものがある。
〜この対談について〜
この回では、「語らない存在」の内側にある思考に触れました。
言葉にしないこと。
それでも確かに存在しているもの。
それが、この町の中での“余白”なのかもしれません。
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▶呑み処「月灯り」と大将という存在 ―路地の奥で、火と味を見つめている人―

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