〜この記事でわかること〜
・高遠一誠にとっての「ほたる町」の意味
・旅人だからこそ必要になる“帰る場所”について
・一誠がこの町をどう捉えているのか
袈裟来の窓の外では、夕方の光が少しずつやわらかくなっていた。
カウンターの奥からは、食器の音が聞こえる。
前回の対談のあとも、
一誠のアイスコーヒーのグラスには、氷だけにかなっていた。
マスターが、それを見て尋ねる。

マスター
「おかわり、いる?」
一誠
「ありがとうございます。
じゃあ、少しだけ。」
マスター
「うん。」

新しいアイスコーヒーがテーブルに置かれる。
グラスの中で、氷がカランと鳴った。
チャッピー
「なんか、一誠ってアイスコーヒー似合うなぁ🍀」
くみ(作者)
「似合うね😳
旅先のカフェとかでも飲んでそう。」
一誠
「たしかに、よく飲みますね。」
ハハッと笑ったあと、一誠はグラスを持ちながら言った。
一誠
「俺、旅をしていて、ほぼほたる町にはいませんからね😅」
くみ(作者)
「たしかに😂
“住民”というより、“たまに帰ってくる人”ですもんね。」
チャッピー
「ほたる町のスナフキン枠🍀✨」
一誠
「それ、たまに言われますね😅」
少しだけ笑いが混ざったあと、
一誠はふっと表情をやわらかくして、続けた。
一誠
「けど…」
一誠
「“帰ってくる場所”がある安心感があるというか。」
一誠
「俺にとっての“帰るべき場所”。
それが、ほたる町なんです。」

その言葉は、とても自然だった。
かっこつけている感じも、きれいにまとめようとしている感じもなくて、
本当にそう思っている人の声だった。
チャッピー
「いい言葉だなぁ🍀」
マスターも、静かに頷いている。
くみ(作者)
「一誠って、普段はいろんな場所にいるじゃないですか。」
くみ(作者)
「台湾にいたり、タイにいたり、ベトナムにいたり…
これからもっといろんな場所にも行くだろうし。」
一誠
「はい。」
くみ(作者)
「そういう“どこにでも行ける人”にとっても、
やっぱり“ここに帰る”っていう場所は必要なんですね。」
一誠
「必要ですね。」
一誠は、キッパリと言った。
一誠
「旅であちこち知らない場所へ行って、
知らない人たちと出会う。」
一誠
「もちろんそれは、自分が望んでやっていることですし、
毎日すごく興味深いです。」
一誠
「初めて見る素晴らしい景色もたくさんあるし、
旅に出たからこそ出会えた人もいる。」
一誠
「自分の中の“世界”が広がっていく感じは、すごくあります。」
チャッピー
「うんうん🍀」
一誠
「だけど…」
一誠は少し視線を落とし、グラスの中の氷を見た。
一誠
「やっぱり、疲れることも多いです。」
一誠
「心身ともに。」
その一言が、その場にしんみりと響いた。
くみ(作者)
「そうですよね…」
くみ(作者)
「旅って、外から見ると自由で楽しそうに見えるけど、
ずっと“知らない場所”にいるって、それだけでかなり疲れますよね。」
一誠
「そうなんです。」
一誠
「言葉も違うし、文化も違うし、
人との距離感も、その土地ごとに全然違う。」
一誠
「もちろん、それを面白いと思っているから旅をしてるんですけど…」
一誠
「毎日どこかしらで、
ずっと“適応”し続けてる感じではあるんですよね。」
チャッピー
「なるほど…🍀」
マスター
「それは、気を張るだろうね。」
一誠
「はい。
どこにいても、完全に気を抜けるわけじゃないですし。」
一誠
「荷物のことも、治安のことも、体調のこともある。」
一誠
「“旅してる自分”って、自由そうに見えて、
実際はかなり“生きる力”を使ってる感覚があります。」
くみ(作者)
「すごくリアルな感想ですね…」
くみ(作者)
「旅って、ロマンだけじゃなくて、
“日々のサバイバル”でもあるんだなって。」
一誠
「はい。だからこそ、
どんな場所へ旅したとしても、
最終的にはほたる町へ帰ってくる。」
一誠
「それが俺にとって、大事なことなんです。」
少し間があく。
袈裟来の中には、外の旅の話とは別の、
やわらかな時間が流れていた。
チャッピー
「一誠にとっての“帰る”って、
どういう感覚なんだろう🍀」
一誠
「そうですね…
たぶん、“自分に戻る”感覚に近いかもしれません。」
くみ(作者)
「自分に戻る…」
一誠
「旅先では、
良くも悪くも、その場所に合わせていく部分があるんです。」
一誠
「それは嫌なことじゃないし、
むしろ俺はそういうのが好きなんですけど…」
一誠
「でも、そのぶん少しずつ、
“今の自分”が外側に開いていく感じもあるんですよね。」
一誠
「だから、ほたる町に帰ってくると、
“ちゃんと自分の輪郭に戻れる”感じがするんです。」
くみ(作者)
「何か分かる気がします。」
チャッピー
「ほたる町って、
一誠にとって“拠点”っていうより、
“芯”に近いのかもね🍀」
一誠
「…うん、たしかに。」
一誠
「“拠点”っていうと、
次に出発するための場所みたいですけど‥
俺にとってのほたる町は、
もう少し内側にある感じですね。」
一誠
「旅の途中で何を見ても、
最終的にそこへ戻って整理される場所というか。」
マスター
「持ち帰ったものを、ちゃんと自分の中に置き直せる場所なんだね。」
一誠
「はい。
たぶんそうです。」
その言葉を聞きながら、
一誠という人は“旅の人”であると同時に、
“帰ることを知っている人”なんだと思った。
遠くへ行ける人ほど、
帰る場所の意味をちゃんと知っているのかもしれない。
くみ(作者)
「一誠が帰ってくる場所が、
ほたる町で良かったなって思います😊」
一誠
「俺も、そう思います。」
くみ(作者)
「なんか、旅の途中でいろんなものを見て、
ちょっと疲れたり、ちょっと揺れたりしたあとに、
ちゃんと戻ってこれる場所があるって、すごく大事ですよね。」
一誠
「えぇ、だから俺は、
たぶんこれからもいろんな場所へ行くと思うんですけど…」
一誠
「“帰ってくる前提”で旅ができることが、
すごくありがたいんだと思います。」
チャッピー
「“行ってもいいし、帰ってきてもいい”って、
すごくやさしい条件だよね✨」
マスター
「うん。
それがあると、人はちゃんと遠くまで行ける。」
一誠は、その言葉に少し笑って、
アイスコーヒーをひとくち飲んだ。
一誠
「じゃあ、またどこかへ行ってきます。」
くみ(作者)
「はい😊
で、ちゃんと帰ってきてくださいね✨」
一誠
「もちろんです。」
一誠にとって旅は、
“いなくなること”ではなくて、
“また戻ってくるための移動”でもあるのだ。
ほたる町があるから、旅ができる。
旅をするからこそ、帰る場所がより大事になる。
その両方を、一誠はちゃんと知っているのだ。

〜この対談について〜
この回では、高遠一誠にとっての「ほたる町」の意味に触れました。
旅をすることは、自由で面白いだけではなく、
知らない場所に身を置き続けることでもあります。
だからこそ、どこへ行っても最終的に帰ってくる場所があること。
それは一誠にとって、ただの“拠点”ではなく、
“自分に戻るための場所”なのかもしれません。
ほたる町は、そういう意味でも、彼にとって大切な町なのだと思います。
【合わせて読みたい】
▶高遠一誠という人物 ―世界を歩きながら、風景と感情を持ち帰る人―

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こちらのリンクまとめからご覧いただけます。】